2021/06/29

映画「いのちの停車場」特別上映会を開催

在宅医療をテーマにした映画「いのちの停車場」(原作小説・南杏子)の特別上映会が6月28日、久留米市の久留米シティプラザであり、主演の吉永小百合さんが成島出監督とともに舞台あいさつに立ちました。

映画は、吉永さん演じる失意の救急医が故郷に戻り、在宅医療を担う小さな診療所の医師として再出発、安楽死を望む実家の父など、終末期の患者7人とその家族に寄り添いながら、生と死に向き合うというストーリー。
出演122本目で初めて医師を演じた吉永さんは「コロナ禍で撮影は大変だったが、医療の尊さを考える機会となり、とても大切な作品になった。多くの人に映画をみてもらい、家族の大切さや命の意味を考え直してほしい」と語りました。
上映会に先立ち開催されたシンポジウム「命を守り、命をつなぐ」では、久留米大学病院や聖マリア病院などの医師、看護師と成島監督らを交えた6人のパネリストが、終末期を想定した普段の心構えについて、それぞれの経験を踏まえて議論。このうち、肝臓外科医である聖マリア病院研究所の藤堂省所長(久留米・筑後移植医療推進財団理事)は、「脳死下での臓器提供という選択肢があることを、健康な人にも終末期を迎えた患者の家族にも伝え続けたい」と述べ、財団の活動への理解と支援を呼びかけました。
これらのイベントは久留米商工会議所などが主催、久留米大学と同財団などが協賛。当初、4月29日の開催が予定されましたが、筑後地域で新型コロナウイルス感染症が広がり、延期されていました。